青木 淳レクチャー~フィールドワークと新しい設計手法

青木 淳レクチャー~フィールドワークと新しい設計手法

       十日町分室と京都市美術館より

                 at メルパルク京都

 

青木淳のレクチャーへ行く。

現在の公共建築にはどうしても幾つかの矛盾が生じる、

市民の意見や意向で建てられるはずの建物が

いつの間にか市民の為では無いハコモノになっている。

原因は公共建築の設計方法が機能不全になっているからだ。

 

正しい設計手法とは、市民の意見、意向が

建物に反映されているか否かである。

青木 淳氏は公共建築にも関わらず市民の意見、意向を集約する事からこの設計をスタートした様である。

設計業務料は当然、赤字となり経済的には成立しなかった様だ。

正しい設計をする為に、社会システムを変えないとならない。

 

akira

 

 

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スター・ウォーズ展~ジョージ・ルーカス監督の頭の中を観た

スター・ウォーズ展~未来へつづく、創造のビジョン

               at あべのハルカス美術館

 

1978年、映画スター・ウォーズが公開された。

公開当時、私は15歳で明快な脚本と先進的な映像技術に衝撃を受けた。

今までとは全く違う次元の特撮技術に日本中が興奮した事を思い出した。

ハリソン・フォードが野心的な若者を演じ、

名優アレック・ギネスが禅僧の様な台詞を言う。

主演のマーク・ハミルやキャリー・フィッシャーは脇役の様に思えた、

あの時の感動は明確に記憶している。

ところがこの物語は「エピソード4」だと言う、

「エピソード1」はどこから、どの様に始まるのか?

どこで物語は終わるのか?

当時はその壮大な物語の輪郭すら解らなかったが

30年以上の年月で何とか終りが見えた様な気がします。

 

今、ローグワン/スター・ウォーズ・ストーリーが公開されている。

どこまで続くのか?

 

akira

 

 

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笠原一人レクチャー~近代建築保存活用の現在(現状と課題と可能性)

笠原一人~近代建築保存活用の現在

          at 京都大学楽友会館(森田慶一)

 

笠原一人先生のレクチャーへ行く。

近代建築の保存活用について法制度、都市計画との連携、保存運動、

学術団体等、職能、教育、ビジネス、見学会や講座について

現状と今後の課題について実例を交えながら

一般の人を相手に解り易いレクチャーでした。

関西で今、近代建築の保存活用については連戦連敗の状況だと思うが

その中で笠原先生は一人、気を吐いている。

一般市民から保存要望があれば要望書を書き

所有者や関係者に届け、建築の重要性を説きに行く。

保存を提案した建物がどれだけ解体されたであろう、

負けても負けても笠原先生は走っている。

 

akira

 

京都大学楽友会館の裏手に吉田寮がある、

ここだけは時代が止まっている。

この日、暑気当たりを発症する、熱中症になった。

死ぬかと思って辿り着いた所は京都大学病院だった。

人間は中々、死ねないと思った。

 

 

 

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宮川香山 ~過ぎたるは猶及ばざるが如し

宮川香山~出来の悪い土産モノ

     at 大阪市立東洋陶磁美術館

 

展覧会に行く前から違和感は感じていた。

宮川香山の事は詳しくは知らなかったが

江戸時代末から明治期に掛けての工芸美術については

時代の変化に飲み込まれた変革の時期でした。

特に、超絶技巧と言われた金工、漆芸、陶芸、木工等の

工芸美術の職人の残したモノは

何か近づき難い独特の雰囲気を醸し出している。

怨念の様な、単なる道具には無いオーラを感じる事が有る。

宮川香山には、無かった。

出来の悪い土産モノ程度であった。

造形のバランス、絵付けの技術、陶芸としての出来

技術レベルの違う職人が、寄ってたかって作った感が有る。

外国人はともかく、日本人の美意識にはフィットしない。

観る必要の無い、展覧会で有った。

展示品の中で2点のみ、秀品があったので出所を見ると

東京国立博物館蔵であった。

さすがに目利きである。

 

akira

 

 

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石田潤一郎レクチャー~関西の近代建築の特質(明治後期から昭和初期)

石田潤一郎~関西の近代建築の特質

     at 大阪市中央公会堂(辰野金吾)

 

四ツ橋筋沿いに建つ立売堀ビルディングの会社が財団法人を設立した、

一般財団法人 ルネッサ地域文化振興財団と言うらしい。

近代モダニズム建築の立売堀ビルディングが自ら建築文化の啓蒙に寄与する様で

今後、講演会や見学会も積極的に開催する楽しみな財団が設立しました。

記念すべき、第1回目のレクチャーは石田潤一郎先生でした。

 

昨年11月に大阪瓦斯ビルと近代大阪の建築について、

12月には神戸の竹中大工道具館のイベントでゼネコン設計部の近代史について

レクチャーの機会が重なった。

今回のお話も東京とは違う、大大阪時代の近代建築についての

興味深いレクチャーでした。当時の大阪が如何にも自由な気風に満ちていた事が

石田先生のお話からよく解りました。

 

レクチャーの受付を待っていると石田先生が来られました。

受付の係りに先生が声を掛けると「受付は18時からです。」といった対応。

どうやら石田先生のお顔を知らない様子、

そこへ財団の理事長が慌てて対応していました。

チャーミングな石田先生らしい一幕でした。

 

akira

 

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イラストレーター 安西水丸~ゆるーい絵の始まり

イラストレーター 安西水丸展

          at 美術館えきKYOTO

 

2014年3月に急逝した安西水丸氏の回顧展に行く。

「ゆるキャラ」という言葉は、みうらじゅん氏が考案したらしい。

商標登録もされている様だ。

しかし、1980年代頃からすでに「ゆるキャラ」は存在していた、

安西氏のイラストがそれだと思う。

時代はバブル前夜で廻りはだんだんとゴージャスになっていく中で

氏の画風はまったく変わらなかった。

小説の挿絵でも、内容に関係なく氏のイラストイメージを感じてしまう。

「絵が上手くてもイラストレーターにはなれない。」とインタビューで語っている。

「ゆるキャラ」に個性を観たと思う。

 

2015年3月に長友啓典氏のお話を聞く機会が有った。

長友氏が若い駆け出しの頃、安西氏とは美術予備校の同級生であったらしい。

ある時、長友氏が安西氏の個展に行く機会があった。

そこで同級生の渡辺くん(安西氏の本名)に久しぶりに再会した。話し込む中で

長友氏はしばらく、安西氏と渡辺くんが同じ人物とは解らなかったらしい。

そこから長友氏と安西氏の長い付き合いが始まったらしい。

 

もう少し、本当の「ゆるキャラ」を観たかったと思う。残念でならない。

 

akira

 

 

 

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倉方俊輔レクチャー~生きた建築って何?(保存と活用)

倉方俊輔~生きた建築ミュージアムフェスティバル2015

       at 近畿大学建築学部

 

生きた建築ミュージアムフェスティバル2015

通称、イケフェス2015の仕掛け人、倉方俊輔氏のレクチャーへ行く。

イケフェスとは大阪市内に現存する建物で、歴史的や学術的な価値以外の

実際に使用されていて街の人たちに愛されている建物を紹介するイベントである。

2013年から始まったこのイベントは、2014年には延べ1万人の参加があり

2015年には延べ4万人の参加となった。

これには業界関係者が驚いた、やはり建築にはロマンがある様だ。

倉方氏は建築史の研究者で本来は歴史的、学術的に分析する職能ではあるが

古い建物の活用という新しい価値を見せてくれる。

学生諸君、勉強しろよ!

 

世話人の先生の話が気になったので一言。

京都会館のゴタゴタについては、改修設計者が香山壽夫氏なのが問題では無い。

京都市(行政機関)が都市計画の中で脱法行為の様な行いが本質である。

いわゆる、「違法性は無い。」といった法解釈を行政機関はしてはならない、

という事が住民訴訟にまで揉めてしまった原因である。

学生の前では正確な情報を伝えないといけない。

 

akira

 

 

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森村泰昌 自画像の美術史~「私」と「わたし」が出会うとき

森村泰昌 自画像的作品~セルフ・ポートレイト写真

          at 国立国際美術館(シーザー・ペリ)

 

森村泰昌氏のセルフ・ポートレイト写真を鑑賞するには美術史の知識が必要だ。

何故、その絵画なのか。何故、その作品なのか。

ある程度、自分自身の考えを整理しておかないと

森村氏の解釈や批評に影響されてしまうと思うからだ。

現代美術に対して私自身の解釈はあまり予備知識を持たずに

楽しいか 、楽しくないか、興味が有るか、興味が無いか

自身の感覚のみで良いと考えている。

森村氏の作品は現代美術作家のよく有りがちな一方通行では無く

鑑賞者の意見や考えを問いかけている様に思う。

つまり、知識や見識が無いとつまらない作品なのだ。

同時に自身の知識の不足や見識の無さを思い知らされる。

この様な現代美術は稀有であると思うが少々、面倒くさい。

ポートレイト写真は10作品程度にして欲しい。

 

akira

 

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伊東建築塾の「子ども建築塾」に学ぶ~虚像と実像

伊東豊雄氏の「子ども建築塾」に学ぶ“子どもとまち”

          at デザイン・クリエイティブセンター神戸

 

建築の教育は難しい、数学の様に絶対的な解答が無い事や

人間が建物を使用する以上、様々な考え方を許容する必要が有るからだ。

まして、子どもに教えるコトはとても大変なコトだと思う。

建築家の伊東豊雄氏が自身の建築塾で子ども建築塾を主催している。

誰でも参加は出来ず、書類審査で子どもは選ばれる様だ。

ボランティアの大学生が子どもを相手に必死にノルマをこなして課題を作り上げる。

それを伊東氏や伊東氏に近しい識者が講評をする。

これは誰の為の建築塾なのだろうか?

 

近頃の大学生は他者とのコミュニケーションが苦手である。

この能力を向上するには、他者と話し合うしか解決しない、バーチャルでは出来ない。

子どもと話し、ある課題を共に作り上げるコトで様々な学びが得られると思う。

ボランティアの建築を学ぶ大学生は学校では教えてくれないコミュケーション能力を

子ども建築塾で学び、彼ら(彼女)は伊東氏の設計アシスタント予備軍になる。

子どもを集め、親のお金で学生に学ぶ機会を与え、自身のアシスタントを養成する。

やはり伊東豊雄氏は賢い。

 

akira

 

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イングリッシュ・ガーデン~キュー王立植物園所蔵品より

イングリッシュ・ガーデン~大英帝国の世界戦略を見る

          at 京都文化博物館

 

日本人は植物が好きだ。年齢を重ねると無性に土いじりをしたくなる様だ。

自宅に庭が無くても、路上に植木鉢が増殖してゆく様も少なくない。

本人は近所迷惑とは感じていない様でむしろ緑化に貢献しているつもりだ。

英国の植物文化の始まりは嗜好のみでは無い。

大航海時代、英国は世界中に植民地を持ち、それぞれの土地に適した

資源植物(人間に役立つ、必要なモノを作る材料等)を集めて

増産したり、他の植民地に移植したりした。

本来、プラントハンターと言われる人達は英国の世界戦略の最前線に存在した。

日本と同じ様な島国の英国は自身の国土を農業や酪農の為に開墾、開拓し

元々有った植生や自然環境を変えてしまった。

一見、豊かに見える国土は多様性が無くなり、本当は痩せ細った国土にしてしまった。

自国で生産出来ないモノは他国から手に入れる。

このシンプルな考え方が植民地政策の根幹に有る。

 

200年以上前から世界を相手に彼らは強かに生きて来たから

英国人は素直に信用しない方が良いですよ。

 

akira

 

 

 

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スイスデザイン展~知られざるデザイン大国

スイスデザイン展~伝統と最新技術の融合と手仕事

          at 西宮大谷記念美術館

 

スウォッチ社の時計、フライターグ社のバッグ、シグ社のアルミ製水筒、

ビクトリノックス社のアーミーナイフ、バリー社の革靴、ネフ社の木製玩具、

色々なスイスデザインが私達の生活に浸透している。

製品のみがカッコ良いのでは無い。

パッケージから取扱説明書まで、いちいちカッコ良いのである。

以前、ネフ社の玩具を集めた展覧会に行く機会が有った。

子供が使う玩具では無かった、おもちゃとは言えない

大人が感動するデザインとクオリティーが有る。

キャラクター商品とテレビゲームに侵されている日本の子供では

ここから、デザインに対する理解が違うのでせう。

機会が有れば、ネフ社の木製玩具に出合って欲しい。

 

お値段も、大人の価格ですので驚かないで下さい。

akira

 

 

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禅~慧可断臂図・雪舟等楊筆に出合う

禅~心をかたちに 臨済禅師1150年・白隠禅師250年遠諱記念

          at 京都国立博物館(谷口吉生)

 

禅宗は特定の経典を持たない為、実態が日本人でもよく解らない。

禅の言葉や文章は鈴木大拙の研究が詳しいので参照して下さい。

今回の展示は禅宗を総合的に案内しているので

日本人の文化感においての禅の関わりがよく解ります。

チラシの表紙に有る、雪舟等楊筆の慧可断臂図を観る。

悟りを開こうとしている達磨は他者には興味が無い。

自身の手首を落としてまで達磨の気を引こうとする慧可。

手足が腐るまで岩に向かう事、自身の手首を切り落とす事。

そこまでしてどの様な景色が見えるのでせうか。

禅宗をビジュアル化すると この様な画になるのでせうか。

だから、禅は難しい。

 

京都国立博物館の平成知新館、金沢の鈴木大拙館

共に谷口吉生の設計であるが何とも言えない禅の精神が漂う。

akira

 

 

 

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王羲之から空海へ~漢字とかな文字の名筆を観る

王羲之から空海へ~日中の名筆・漢字とかなの競演

          at 大阪市立美術館

 

書聖と呼ばれ、楷行草を極致の域に導き

後の時代、能書家の代名詞とされた 王羲之。

日本を代表する能書家の 弘法大師、空海。

かな文字と漢字で構成された和様書道を完成させた 小野道風。

書蹟の良し悪しは、勉強不足で まだまだ解らないが

かな文字、漢字、全ての お手本がここで観れる。

 

王羲之が漢字を完成させ、空海が漢字を日本に伝えて

小野道風が かな文字と漢字を融合させた。

現代の日本文字の歴史が 良く解ります。

 

akira

 

 

 

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鶴亭~江戸花鳥画のトップランナー

鶴亭・初めての回顧展~黄檗僧と文人画家

     at 神戸市立博物館

 

鶴亭、まったく知らなかった。

経歴が興味深い、長崎で禅宗の黄檗僧になる。

南蘋風花鳥画(中国由来の吉祥花鳥画)を学び

20代半ばで還俗(僧をやめる事)し、

京都、大阪で画業を始め、自身の作風を確立すると共に

当時の画家に大きな影響を与えたとの事。

40代半ばで黄檗僧に戻るが生涯、画家でありました。

 

同世代の伊藤若冲(1716~1800)と池大雅(1723~76)は

鶴亭(1722~85)に出会わなければ

現代の様な評価になっていなかったかも知れない。

是非、見るべき展覧会である。

人と出会うって、不思議な縁でせう。

 

                             akira

 

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木村伊兵衛・写真展~1954年のパリ

木村伊兵衛~パリ残像

     at 美術館「えき」KYOUTO

 

スナップ写真の達人、木村伊兵衛の展覧会に行く。

1954年(昭和29年)、パリの街並みを映した写真展である。

当時の空気感が漂う、映像を見ているようなモノばかりでした。

氏がスナップ写真で高い評価を受ける理由が少し理解できた気がします。

あるインタビュー記事で、良い写真を撮るコツは?との質問に

「常にカメラから手を離さない事です。」

そなえよ、つねに。

ボーイスカウトの理念を思い出した。

 

akira

 

 

 

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村野藤吾~模型が語る豊穣な世界

村野藤吾展シンポジウム~模型が語る村野建築の魅力

          at 京都工芸繊維大学

 

京都工芸繊維大学での村野藤吾展へ行く。

1999年から延べ13回の展覧会で製作された建築模型が80点、並んだ。

改めて、村野藤吾の造形能力に驚くと同時に

模型を製作した学生諸君にも感心した。

過去に村野事務所の仕事に関わる機会が有ったが

とにかく、読みにくい図面である。

実務経験の無い、学生諸君にとっては全く読めない図面で有ったであろう。

現代の設計はCADやBIMと言った効率重視の生産システムになってしまった、

ある時から図面は文章から記号に変わってしまったと思う。

村野の難解な図面に触れた学生は

此れからどの様な建築を考えるのでせうか。

 

akira

 

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自然・歴史・文化をつなぐ仕事≒栗生 明

自然・歴史・文化をつなぐ建築~栗生 明レクチャー

       at 京都市国際交流会館

 

栗生 明氏のレクチャーに行く。

地域性に留意する為の3つの考えを教えて貰いました。

1)古さと新しさ

古いとは、新しいとは何か。

古いモノが有るから新しいモノが有り

新しいモノは、次の瞬間に古いモノになっている。

2)身体性

肌触り、その場に馴染む事。

建築とは、ある土地(地域)に新しい建物が出来る事、

地下構造や水面を採用する事で

以前から有る様な文脈を考える事。

3)繕い

欠点を価値にする事。

瀬戸物のヒビ割れを景色として楽しむ事や

モノとモノの間を繋ぐ事でその隙間に価値を与える事。

 

自然・歴史・文化をつなぐ建築をつくる為に

自然・歴史・文化をつなぐ仕事が

建築家の正しい姿勢ではないでせうか。

 

                                            akira 

 

 

 

 

 

 

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ディター・ラムス~デザイン何処へ

ディター・ラムス~デザイン・シンポジウム ・・・デザイン、何処へ

          at 京都造形芸術大学

 

良いデザインの10ヶ条

1)革新的である事

2)製品を便利にする事

3)美しい事

4)製品を解り易くする事

5)慎み深い事

6)正直である事

7)恒久的である事

8)首尾、一貫している事

9)環境に配慮する事

10)可能な限り、デザインをしない事

 

現代の社会状況でこの様なスローガンを持つ事は可能なのだろうか?

たしかに、デザインは、社会は、・・・何処へ。

 

akira

 

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杉本博司が答える~浅田彰が聞く

「趣味と芸術」から「世界の終り」へ

        ~杉本博司に聞く

              at 京都造形芸術大学

 

浅田彰氏の聞き手としての技量が際立つ

素晴らしいレクチャーでした。

杉本博司氏の初期写真作品から

古美術品収集について

小田原に建設中の江之浦測候所まで

様々なお話が聞けました。

 

 

 

   作家自身の言葉でコンセプトを語り、浅田氏の質問とコメントで巾広く、奥深く話題が盛り上がります。

   誰が聞くのか、誰が進行するのか、聞き手の力は大きい。                                                                          akira

 

 

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御影公会堂の歴史と今~清水栄二と神戸モダニズム

御影公会堂の見学会と歴史セミナー

     at 神戸市立御影公会堂(清水栄二)

 

川島智生氏(建築史家)より

御影公会堂と建築家・清水栄二のレクチャーを

高嶋良平氏(高嶋酒類食品)と鈴木眞紀子氏(御影公会堂食堂)より

御影公会堂の想い出話を伺う。

 

東灘区になる前の御影町時代に町民の寄付で建てられ

約80年間、使われてきた公会堂は戦災や大震災を乗り越えて

町のシンボルになりました。

登壇者の皆様のお話からは

ここが如何に愛されていたかを示唆しています。

 

この想いに神戸市は応える改修工事が出来るのでせうか?

約1年後に検証しませう。

 

akira

公会堂を詳しく研究された川島先生が

写真を撮りまくっていましたので伺いました。

「まだ、撮る所が有るのでせうか?」

川島先生は

「有ります。今日は質感が違いますから。」

質感って? だから研究者のお話は深い。

 

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銅の奇妙な造形展~coppers早川

銅の奇妙な造形展

     at 阪急うめだ本店

 

coppers早川という金属造形作家の個展に行く。

早川篤史氏と早川克己氏(お父様)の親子ユニットである。

銅材(copper)や真鍮材(黄銅)を加工して

想像上のロボットや乗り物を作っている。

 

早川篤史氏から製作についてのお話しを伺えたので報告します。

製作を始めるにあたって、図面等は無いとの事、

完成形はアタマの中に有って

途中の変更も自由自在との事です。

大きさが30cm程度のモノなら

3週間ぐらいで製作できる様です。

 

何とも言えず暖かい雰囲気が漂っているロボットは

今にも動き出しそうでした。

 

akira

 

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ワールドアートの最前線~みんぱく公開講座

アイヌの文様とエチオピアの響き

     at 毎日新聞社ビル・オーバルホール

 

国立民族学博物館(みんぱく)のレクチャーに行く。

佐々木史郎氏はアイヌの衣装から読み解いた

彼らの美的感性について最近の研究報告でした。

川瀬慈氏はアズマリと呼ばれる伝統的な楽師について

近年、職能の変化についての研究報告でした。

 

報告したい事は後半のパネルディスカッションでの

上羽陽子氏のコメントです。

近年、色々な民族が他の文化や民族と触れ合う事で

その民族固有の文化や風習、慣習、儀式等に変化が起きている事は

世界中での周知の事実です。

そこで「価値」というモノに文化が量られる事になってしまいました。

「学術的価値」か「商業的価値」か

どちらかに軸足を置く事を求められます。

アート(芸術)なのか工芸(技術)なのか、

 

民族学という学問の分岐点なのかもしれませんね。

 

akira

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宮西達也~ヘンテコリンな絵本の仲間たち

宮西達也ワンダーランド展 

   at 大阪高島屋

 

宮西達也氏の絵本展に行く。

絵本って、奥深いと思う。

道徳や行儀、社会のルールや作法を教えてくれる。

最近は環境問題までテーマになっている。

ドキドキ ワクワク 涙もポロリ。

子供はドキドキ ワクワク

大人は涙もポロリ。

ゴールがこんなにも違う書籍は絵本だけでせう。

 

僕は何歳から、涙もポロリになったのだろう。

akira

 

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ノーベル医学・生理学賞受賞≒大村 智

創薬による国際貢献~大村 智レクチャー

     at 大阪国際交流センター

 

日本細菌学会の主催で2015年ノーベル医学・生理学賞を

受賞 された大村 智氏のレクチャーへ行く。

私が子供の頃(昭和40年代)、科学者や研究者と呼ばれる人達の

職能は人類の未来の為で有ったと思う。

大村先生のお話を伺って、それを思い出した。

 

エバーメクチンと言う薬を創る際、2つのポイントが有り

ひとつは特許公開する事で

安価で製薬できる為、沢山の人に薬が届きました。

もうひとつは西アフリカでの投薬システムを考案した事で

一斉に疾病(オンコセルカ症やリンパ系フェラリア症)を

抑え込む事が出来た様です。

 

先生のお話には微生物に対する畏敬の念と

只々、人の役に立ちたい気持ちが溢れていました。

 

akira

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歌川広重の旅~東海道五十三次

歌川広重の旅~保永堂版・初摺でたどる東海道五十三次

    at 美術館「えき」KYOUTO

 

小学生だった昭和40年代頃、郵便切手のブームが有った。

数々の江戸浮世絵の名品がデザインに採用されていた。

歌川広重(当時は安藤姓でした)の

東海道五十三次から日本橋や蒲原、

月に雁、の郵便切手はマニア垂涎の逸品でした。

北斎は神奈川沖浪裏や凱風快晴が

写楽は市川蝦蔵の竹村定之進が

歌麿はビードロを吹く娘が

数え挙げれば、キリが無い。

 

江戸時代の浮世絵が欧米の芸術に大きな影響を与えた様に

郵便切手から浮世絵を始め

美術や芸術に興味を持ったのは間違い無い。

 

akira

 

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香里園・八木邸~80年間住める家

香里園・八木邸を観る

         at 藤井厚二

 

久しぶりに生きた建築に出合えた。

藤井厚二の設計した住宅では

大山崎の聴竹居が良く知られているが

モデルルーム化していて

居住実態が感じられないのです。

困った事にバカなエコ信仰者にとって

神格化の扱いになっている。

ところが八木邸には生活臭が

プンプンしている。

摂南大学の学生に聞くと

数年前まで八木氏の関係者が

大した改造もせず住んでいた様だ。

ある学生も実測調査の為に

数か月間、泊まり込んで調査したらしい。

彼らから、貴重な話も聞くことが出来た。

 

私も含めて、現代の建築家は80年間も

住み続ける家を設計出来るのだろうか?

香里園の八木邸は間違いなく

今だに愛され続けられている、住宅です。

 

akira

 

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「3条その他条例」の可能性を学ぶ

歴史的建築物セミナー

  at デザイン・クリエイティブセンター神戸 KIITO(清水栄二)

 

歴史的建築物は古い建物が多い。

つまり、現在の建築基準法には当てはまらない事が有る。

それを地方の条例で解決できる、といったローカル・ルールが

建築基準法 第3条3項~通称、3条その他条例である。

 

神戸市役所から担当部署の役人が解説に来た。

結果、神戸市にとって有益な歴史的建築物のみが対象となる。

 

建物所有者は自身の建物が歴史的に重要かどうかよりも

自身が大切に思い、建物を残したいと考えている。

建物の維持・保全に掛かる費用も時間も

所有者まかせにしている様では たまりません!

こんな事では建物保存なんて無理!

もっと、考えろよ!

 

akira

 

 

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思わずごくり ピーチの季節

ももの節句

ピンク色のパッケージが並ぶ

 

今年のGokuriはピンク一色

あっさりデザイン

 

何年か前のGokuri

ブルー背景にピンクのピーチが

引き立つ春を感じる色合わせ。

ハートのドット模様がキュート。

 

赤いハートもチュッと

甘いアクセント。

おもわず手に取りたくなる。

 

ピーチはやっぱり

可愛くないと。

 

      shun.

 

 

 

 

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大美特別展

大美特別展

      at 大阪美術倶楽部

 

3年毎に大阪美術倶楽部で開催される、大美特別展に行く。

東西、60余店の古美術商が展示・販売を行う催しである。

 

真贋、様々なモノが直に観れます。

展示方法も様々で雑然と展示している店舗も有れば

床の間を作って凝った展示をしている店舗も。

しかし、一番おもしろいのは買いに来ている人です。

商品を選ぶセンスの悪い人、贋作(おそらく)を選ぶ人

お金を持っている事を示す人、美術品を扱う作法を知らない人

 

良い古美術品なんて、簡単には出会えませんよ。

 

akira

 

 

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道路の未来を考える

西尾京介レクチャーとワークショップ

     at デザイン・クリエイティブセンター神戸 KIITO(清水栄二)

 

道路の可能性についてのワークショップに参加した。

まず、西尾氏(日建設計総研)が企画した愛媛県松山市に有る

大街道商店街での実証実験のレクチャーを伺う事に。

巾員15mの商店街に

・簡単に持運べる椅子とテーブル

・植栽(キャスター付)とフロアスタンドで落着ける環境

・誰でも自由に使える(ゴミは出さない)

以上、3つのルールで市民のリビングを設ける実証実験を試みた。

結果、いろいろな世代の人が集い、誰に言われるでも無く規範が生まれ、

人が人を思いやる、気持ちの良い空間になっていた様です。

パブリックを創るって、簡単では無い。

 

akira

 

 

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